
この記事はポッドキャスト Episode 79:映像制作時にAI生成した動画をどう料理するか?(16:28)の内容を書き起こし、読みものとしてまとめ直したものです。
動画生成AIは、僕がこれまで全くそそられなかった分野です。
試しに作ったことは何度かあります。1年半近く前に、最初の作品みたいなものを作りました。
リドリー・スコットが監督した、Appleのコマーシャル「1984」。あれをモチーフというか、オマージュしたようなものを生成AIで作ってみたんです。大体4時間ぐらいで作りました。
今見ると映像としてはひどいんですけど、内容としてはなかなか良かったです。
ただ、僕の動画生成AI歴はそれぐらいで、ほぼ皆無と言っていいレベルでした。
それが最近、面白いなと思うようになってきました。
今クライアントワークで映像制作をしているんですけど、そこに動画生成AIで作ったものをちょっと入れ込んでいるんですよね。
これは結構使えるな、と思いました。
僕はずっと映像編集をやってきているので、生成AIで出てきた素材をどうやって扱おうか、どう料理しようか、という考え方になります。
で、その料理次第で結構化けるんです。
生の素材があんまり良くなかったとしても、それをどうにかして料理しようとすると、意外に化ける。それを映像制作をしていく中で感じました。
これは面白い、というのが今の僕の感覚です。
要はパーツなんですよね。
100%動画生成AIで何かを作ろう、みたいな世界観ではなくて、映像という全体の中の一部としてどう扱っていくか。
そういう柔軟な考え方をもっと持つべきなんだな、というのを今更ながら感じています。
それで最近そそられている、という感じです。
しばらくゲームを作っている話をしてきましたが、同じことが画像生成AIにも言えます。
いかにアイコニックなキャラクターを作るか。それが一つのテーマとしてあります。
前々回にお伝えした「走れミトス」というゲームは、画像生成AIである程度イラストを作り込んでいました。その素材をそのまま丸投げしてゲームを作らせたんです。
おかげで、ゲームとして成り立たせやすい感覚を得ました。
ゲームデザインとしては全く納得がいっていません。けど0からゲームを作らせるよりは、よっぽど100万倍増しです。
一方で、素材が0の状態で「魔界村みたいなゲームを16ビットで作って」と言っても、本当にポンコツみたいなデザインでキャラクターが仕上がってきます。とてもじゃないけど、全く魅力を感じない。
AIは多分まだ、そのあたりのセンスがありません。何が良くて何が悪いのか、その判断は人間がしていくものだと思います。
であれば、画像生成AIできちんとキャラクターを生成してあげる。必要なら動画生成AIも使って、ゲームに入れ込んでいく。そうすることで、すごくいいゲームに仕上がっていくんじゃないかと感じています。
今はfal(ファル)というものがあって、従量課金で生成ができます。それをつなげてちょっとやってみようかなと思っていたりします。
ただ、この辺になるとかなり沼になるんですよね。
実は一旦AIと距離を置こうかな、というのも考えていたりします。
今クロードのMAXプランに加入していますけど、一旦プロの20ドルプランまで下げようかなと思っています。
というのも、200ドルのMAXプランに完全に慣れてしまって、しかもFable 5.1に慣れてしまった。もうかなりいろんなものが作れてしまうんです。
開発に時間を注ぐのではなく、もうちょっとリアルな時間を増やしたい。AIに依存せず、自分だけでどれだけ何ができるだろうか。それをもう一度、改めて過ごしてみたいなと思っています。
もうすぐMAXプランが切れるので、いいタイミングだなと。
多分すぐまた加入しそうですけどね。100ドルプランぐらいにはすぐ入りそうな気がしています(笑)
そうは言っても、動画生成AIは本当に今、非常に気になっています。
問題は、じゃあそれをどうアウトプットしていくかというところです。
本格的なゲームを作りたいわけでもないし、クライアントワークでとっさに必要だと駆られているわけでもない。何かにそう駆られたら、非常にありがたいなと思っています。
ただ、サンプルとして何かを作っておくことは非常に重要です。
1年半前に作ったAppleの1984的なオマージュから、さらにアップデートしたものをそろそろ作る。それをクライアント的な人たちにアプローチするためのものとして用意しておくのは、一つの手かなと思っています。
そこで作ってみたいものがあります。
僕は映画が好きで、ガイ・リッチーが結構好きなんですよね。最近またマシュー・マコノヒー主演の「ジェントルメン」を2回目で見直したんですけど、やっぱりスピーディーで非常に面白かったです。
そのガイ・リッチーの「スナッチ」。2000年ぐらいの映画で、あの辺の時代を代表する映画と言えると思います。
あれのオープニングが、僕はすごく好きなんです。
ダイヤモンドを巡っていろんな人たちが紛争するプロットなんですけど、オープニングでそのダイヤモンドが次から次へと人の手に渡っていくんですね。
ベニチオ・デル・トロ、ブラッド・ピット、それからジェイソン・ステイサムも何気に出ています。アクション役ではなくて、そのときの声が非常にかっこいい。イギリスなまりで、役もかっこいいんです。
みんな主役を張れるような人たちの手に、ダイヤモンドが渡っていく。それを15秒とか30秒でスタイリッシュに、コマーシャル的に表現する。
あのオープニングがめちゃめちゃ好きで、実写で作りたいなと思いながら、なかなか作れずにきました。
だったらそれを、動画生成AIで今このタイミングで作ってみる。それが一つの僕の答えとしてあるな、と感じています。
例えば、こういうものです。
海の中で魚が泳いでいる。そこに僕がルアーを投げて、魚をかける。釣り上げて、自宅に持って帰ってくる。料理をして、刺身にして、それを食べる。そして僕の体の中に入っていく。
それがどのように体に作用していくか、というところまで。
この一連の流れをスタイリッシュに見せることが、動画生成AIなら可能だと僕は思っています。
ダサくじゃなく、スタイリッシュに見せる。それが一つのポイントです。
この応用で、多分何でもできます。
森の中から木を切り出して、倒して、出していく。工場に行って、薄く切られて、曲げられて、どんどん形が見えてくると思ったら、ドラムが出来上がる。そのドラムをドラマーが叩いていく。
そういうのも全然あると思いますし、それを30秒でスタイリッシュに見せたら、うわっとちょっと思うはずなんですよね。
1次産業から3次産業まで、6次産業化していく流れも、スナッチのオープニングみたいに表現できるんじゃないか。
実写だと予算がかかって難しかったところが、動画生成AIならできる。
実はこれ、1年半前ぐらいから考えていたことなんです。結局そのときはAppleの1984のオマージュを作っておしまいでした。
今思い出しました。
そういうことを考えていると、本当にこの机の前から離れられないので困ったもんなんですけど。まあとにかく、またやってみようかなと思っています。
🎧 この話は音声でも聴けます: Episode 79:映像制作時にAI生成した動画をどう料理するか?(16:28)