
この記事はポッドキャスト Episode 99:【HL Fishing】釣り具にもビーントゥーバーのようなつながりを(11:58)の内容を書き起こし、読みものとしてまとめ直したものです。
僕は、生産者と販売者がつながっていることを理想としています。
これを一番分かりやすく表しているのが、カカオの「ビーントゥーバー」だと思うんですね。
部屋の掃除や釣り具の整理をしていたら、急にこれを釣りの世界でもできないか、と思いついたんです。
ビーントゥーバーは、豆からチョコレートバーになるまでの過程を一貫している、という意味の言葉です。
生産者から加工する人、販売する人までが全部つながっている。僕は詳しく調べたわけではないんですけど、たぶんそういうことなんじゃないかなと認識しています。
東京を中心に、都会のほうではビーントゥーバーのお店が結構あったりします。
カカオ豆は日本では採れません。だから、カカオが育つ南の国の生産者とつながって、顔と顔が見える関係を作る。そこできちんと仕入れて、きっちり作っていく。
僕はこれを、一つのムーブメントだと捉えています。
実は、僕は披露宴の引き出物に、東京のビーントゥーバーのお店のチョコレートを入れたことがあるんです。お店がどんなコンセプトでやっているかの紹介も添えて。
来てくれた人には、ある程度僕のことを知ってもらっているわけですけど、それでも「僕はこういうものが好きで、皆さんにぜひ届けたい」という気持ちを込めました。
まずは健康面です。
カカオ豆には、かなりカビ毒があると言われているんですね。これはメディアではまず言わないし、自分で調べなければ分からないことだと思います。
カカオ豆にどれくらいカビ毒があるのかを調べる手立ても、僕らは持っていません。
だから、本当は口にしないほうがいい。とはいえ、キットカットとか美味しいじゃないですか(笑)
僕も時々食べます。バカ食いはしないけど、全然口にします。
それでも、できる限りカビ毒が少ないもののほうがいい。特別なときだけ、そういうチョコレートを食べる。そんなのがあってもいいのかなと思っています。
もう一つは、教育につながることです。
カカオ豆を作っている人たちは、教育を受けていないことがかなり多いんですね。カビが生えていること自体を知らないかもしれないし、知っていても「売れるからいいよね」という感覚かもしれない。
貧しい国が多いので、とにかく仕事として成立させなければいけない事情もあると思います。
だから売る側の人が、生産地の人たちと一緒に学ぶところから始める。上から指導するのではなく、お互いに成長していきましょうという協力関係です。
そうやってつながって、正当性のある食品を市場に届けていく。冷静に考えれば、これは非常に理想的なものづくりであり、売り方ですよね。
それが、いつからか生産性の向上や大量生産、いわゆる資本主義に飲み込まれて、どんどん失われていった。
でもチョコレートバー1枚を通じて、それを取り戻そうとしている人たちがいる。最近はコーヒー豆でも、徐々にそういう動きが出てきているんです。
僕は、こういうことをどこかの業界でやってみたいと思っていました。
ただ、やりたいと思っても、やる必要がなければやる意味はありません。じゃあどこでならできるのか…。
先日、小豆島に行った話をしました。最近は、釣り業界をよく知っている方とお話しさせてもらう機会もありました。
そこで感じたのは、ルアーやロッドの内部事情です。メーカーと、実際に作っている人は、たぶん違う。それは当たり前としてありますよね。
だからこそ、材料の出どころや作っている人を、顔の見える形にしていけたら面白いんじゃないか。そう思ったんです。
僕はハイパーライトフィッシングという釣りメディアをやっています。そのテーマの一つには、大量生産へのカウンターがあったりします。
大量生産を否定するつもりはありません。僕も大量生産されたものをたくさん使っていますから。
ただ、それだけに頼るのではなく、有機的に作られたものを見える形に落とし込めたら、非常に面白いのではないかと思っています。
釣りはもちろん、娯楽として楽しむものです。
でも僕は実は、釣りを防災としてかなり捉えている部分があるんですね。
教育という分野に絡めるなら、子どもだけでなく大人も、新しく学ぶ気持ちで釣りに触れる。それが、いかに防災として役立つか。そんなところにつなげていけたらいいなと思っています。
生産者と販売者がつながっていて、その先に学びがある。ビーントゥーバーが食べ物でやっていることを、釣りでもやりたいんです。
ビーントゥーバーならぬ、何トゥー何なのか。
ロッドならビーンじゃなくてカーボンだから、カーボントゥーバー…? なんか違うか(笑) ルアーならプラスチックだし…全然わかりません(汗)
うまく説明できない部分もまだあります。完全に思いつきで喋っていることなので。
それでも今、本気で考えています。並大抵のことではできないけど、実現できたらこれほど素晴らしいことはないと思うんですよね。
もし釣りの世界ですでにこういうことをやっている方がいたら、それはそれでいいと思っています。ぜひお話を聞いてみたいです。
🎧 この話は音声でも聴けます: Episode 99:【HL Fishing】釣り具にもビーントゥーバーのようなつながりを(11:58)